みつば行政書士事務所
英会話スクールで働いている外国人ですが、高校でも英語を教えたい!
こんにちは。行政書士の瀬野です。
私は星新一の小説が好きで短編集はほとんど持っていますが、いま改めて読み返してみると、とても4~50年以上前に書かれたとは思えない内容なのです。彼の書く物語には理系的発想の先端技術が度々登場し、Youtubeやtwitter、テレビ電話、3Dプリンタ、VR、AI、Siriなどを想起させるストーリーが満載です。
数年前のCEATEC(国内最大の家電展示会)で、壁全体がディスプレイになり遠隔地の孫と会話できるホームエレクトロニクスシステムを見学しましたが、全くそのままのストーリーもありました。1話4~5ページで完結するので気軽に読めてお勧めです。
さて今回のお題は「英会話スクールで働いている外国人ですが、高校でも英語を教えたい!」です。
Q:私は「技術・人文知識・国際業務ビザ」を取得して、現在英会話スクールで英語教師として働いているイギリス人です。勤務先の英会話スクールから、「時々でいいから、提携先の高校でも英会話を教えてほしいんだよね」と言われています。教えることは大好きなので、早くこの誘いを受けたいのですが、ひとつ気になることがあります。私は技術・人文知識・国際業務ビザを取得しているのですが、このままで何も問題はありませんか?
A:”高校で英会話を生徒に教える” という行為は、教育ビザの活動範囲内となるので、技術・人文知識・国際業務ビザを取得しているだけでは不足です。よって、このままでは高校で英会話教師として教えることは出来ず、もしそのまま高校で英会話を教えたら”在留資格外の就労をした”とみなされ、不法就労となってしまいます。今後の手続きとしては、「資格外活動許可」を申請し、入国管理局より許可を取得した後に、高校で英会話を教えてくださいね。
Q:え?ちょっと良くわかりません!だって英会話スクールでも、高校でも、英会話を教えることに変わりはないのに、どうして追加で申請が必要なのですか?同じことをするのにいくつもいくつも申請するなんて納得いきませんよ。こっちも忙しいんです。
A:そう思われるのはごもっともですね。しかし今のところ、日本の入管法では外国人語学教師の在留資格について、「技術・人文知識・国際業務」に該当するのか「教育」になるのかは以下の様な判断となっています。
●英会話スクールなど民間企業の語学学校・・・「技術・人文知識・国際業務」
●公的な学校・・・・・・・・・・・・・・・・「教育」
Q:まだ微妙に納得いきませんが、そうなら仕方ないですね。では資格外許可申請手続きをお願いします。
A:はい^^ では必要な書類と今後のスケジュールを直ぐにメールでお知らせしますね。・・・(以下省略
*今更ですが、全てのブログ記事の登場人物は、架空の設定です。あしからず。
【まとめ】
「人文知識・国際業務ビザ」を取得して英会話スクールで勤務中の外国人が、新たに高校で英会話を教えたい時は、「資格外活動許可」を申請し、許可を得ることが必要です。
