• みつば行政書士事務所

慣れない新卒採用で内定を余分に出し過ぎました。取り消し出来ますか。


こんにちは。行政書士の瀬野です。

不在時でも家の中で荷物を受け取ることが出来る「Amazon Key」という新しいサービス、これ、日本では

受け入れられるでしょうか。日本人の国民性として、他人が留守中に家に入ることに抵抗感が強い人が多い様に思います。その辺を割り切ったら、宅配ロッカーが無いマンションや一軒家では便利ですよね。Amazon は他にも、不在時の清掃サービス、ベビーシッターやペットのお世話サービスなどのリリースを予定しているそうです。そのうち、結婚気分を味わえるAmazon Wife やAmazon Husband、子だくさん気分を味わえるAmazon Children、甘えたい人にはAmazon Mother とか出てくるかも?などと想像してしまいます。

今回のお題は「慣れない新卒採用で内定を余分に出し過ぎました。取り消し出来ますか。」です。

タイトルだけ見ても、学生側からするとたまったものじゃありませんね><

Q:私は社員30名ほどの会社で、今年から経理の片手間に新卒採用業務も担当しています。

面接をしていると、どの学生もやる気に満ち溢れていて断るのが惜しくなり、社長に交渉してOKをもらい当初の採用計画より2名多く内定を出しました。ところが3週間後。社長から呼び止められ、「やっぱりそんなに多くは採用できない。当初決めた採用計画通りで進めるように。よろしく」と言われました。社長が言う事には逆らえません。内定を出してもう1か月以上経っていますが、このタイミングで内定取り消しは可能でしょうか?

A:大変困った事態になりましたね。

まず内定の一連のやり取りについて、法的な視点で解説します。

STEP1)リクナビ等での新卒募集広告:会社から学生へ、労働契約の申込みの誘引

STEP2)募集広告を見て応募:学生から会社への、労働契約の申込み

STEP3)会社から学生に、採用内定通知を出す契約申込みに対する承諾

以上のスリーステップにより、就労の始期(仕事開始時期)が定められ、会社と学生間で、解約権が留保された労働契約が成立する” と考えられます。

もし、”会社から採用内定通知をもらっても労働契約が成立しない”とすると会社側は内定取り消しをいつでも自由に行うことが可能となり、応募者である学生側の地位を不当に不安定にすることに繋がります。

そこで、”採用内定により労働契約が成立する(STEP3)”と考えると、採用内定の取消しは、解雇と同様に考えることができ、解雇を制限する労働契約法16条の規定が適用されます。

ですので、過去の判例によっても、「客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない」内定取消しについては、無効とされます。

Q:うわー。。。。取り消し出来そうにもないですね。。。社長になんて言えばいいんだろう。頭が痛くなってきた。でも、「客観的に合理的な理由」で「社会通念上相当」って、”社長に言われたから”じゃダメですよね?やっぱり?

A:もちろんダメですね。その理由では客観的に合理的でも無いですし、社会通念上相当とも言い難いです。通常、採用内定通知書や誓約書に内定取消事由を記載するのですが、学生に渡した内定通知書には取り消し事由の記載はありましたか?

Q:そんなの知りませんでしたよ。忙しい経理の片手間に採用業務をやらされてるんですから。僕は人事の専門家でもないのに。

A:学生側から見たら、片手間や専業と言った理由は全く関係ありません。客観的に見ても、あなたは会社を代表して採用業務を行っていることになります。

そして、内定取り消し事由としては、一般的に次の項目が挙げられます。

●学校を卒業できなかったとき ●病気により規定の日時に就労開始できなかったとき ●犯罪に関わっていることが露見したとき ●学歴など経歴詐称の事実が判明したとき

Q:「社長が反対したとき」は無いですね・・・。

A:そうですね。こうならない様に、採用計画を策定する際は、トップをはじめ関係各部署を集め、どこに何人不足しているのかを何度もヒアリングし、採用人数は慎重に決定するべきでしたね。また、一時の感情や流れで採用人数を予定より増やしてしまうのは、会社としてかなりリスクが大きい行為です。採用活動の進捗も、折に触れて上司に報告しましょう^^

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