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借家人が賃料を滞納したまま行方不明に


こんにちは。行政書士の瀬野です。

今年も残すところあと数日ですね。このブログを書くのも、最近ではルーティン化しつつあり

気が付いたら50本近くになっていました。時折、好意的なご意見も頂きますので、とりあえず1年くらいは継続してみようかと思います。

さて本日のお題は「借家人が賃料を滞納したまま行方不明に」です。

Q:家賃を3カ月滞納している借家人に、直接会って督促しようと出向いてみたら、ポストから新聞や郵便物が山の様に溢れていて、新聞の日付から察するに数カ月家に帰っていない様子でした。電話をしても繋がりません。

賃貸借契約書には「借家人が2カ月以上所在不明になった時は、借家人の家財道具は家主が自由に処分でき、借家人はそれに対してなんらの異議も申し立てない」と規定していますので、合鍵で入って処分しても大丈夫ですよね?

A:契約書でそのような規定をしていたとしても、家主が自力で明け渡しを行う「自力救済」は認められていません。もし強行すると、場合によっては家主さんが住居侵入罪窃盗罪器物損壊罪に問われる可能性もありますので、借家人の家財道具を勝手に運び出すような行為はするべきではないでしょう。

Q:ではどうしたらいいのですか?家賃も滞納したまま行方不明ですよ?

私としては早く新しい借主にあの家を貸したいのですが・・・。

A:契約書でどのような規定を設けていたとしても、解除の通知は省略できません

たとえ借家人が契約書にサインをし納得済みであっても、解除の通知なしに建物の明け渡しを求めることは法的に認められていないのです。

「契約解除の通知」「建物明け渡しの要求」は、裁判を起こして行うことになります。

今回のケースでは、借家人さんは行方不明ですので「公示送達」で契約解除と明け渡し、同時に滞納家賃の支払いを求めていく手続きになるでしょう(民事訴訟法113条)

借家人さんは行方不明なので、おそらく裁判にも欠席すると思われます。そうした場合には、家主側の意見が全面的に認められることが多く、最初の一回だけで終わるでしょう。

明け渡しの判決を得た後は、家財道具の処分などの明け渡し手続きは自分で行わず、裁判所の執行部に申し立てて強制執行により行います。

具体的には裁判所の執行官が補助者とともに家財道具を運び出し、価値があるものは一定期間保管したり借家人に引き取るように催告したり、引き取りが無ければ売却処分を行います。

家財道具の売却金は強制執行の費用に充てられ、残りがあれば供託することになっています。今回は滞納家賃があるとの事ですので残額から受け取ることも出来ます。

#不動産 #契約書 #内容証明

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