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空撮時のプライバシー侵害


こんにちは。行政書士の瀬野です。

平昌オリンピック、色々盛り上がってついに閉幕しました。以前のブログでご紹介した通り、閉会式では300機のドローン( Intel Shooting Star)が平昌オリンピックスタジアムの上空でライブパフォーマンスを披露し、クマ?のマスコットの輪郭を描きながらキレイに飛行していました。ドローンの知名度とイメージがまたひとつ上がった様な気がします^^

さて本日のご相談は「空撮時のプライバシー侵害」です。

早速見てみましょう。

Q:先日YouTubeで、プライバシーを侵害している感じのドローン動画を発見しました。その動画では、高層マンションの部屋の中までハッキリと写っていて、素人の私から見てもかなり問題がある動画ではないかと思いますが、法的にはどうなのでしょうか。

A:そうですね。法的に問題がありそうです。

ただ、実は日本では「プライバシー権」という法律はありません。憲法13条の幸福追求権を根拠に、判例ベースでプライバシー権侵害の基準が定義されつつあると言ったところです。(「宴のあと」事件)

ドローン空撮によるプライバシー権侵害の態様は、以下の二つがあります。

●他人に情報を取得される(意図せずドローンで撮影される)

●他人にその情報を公開される(知らないうちにYouTubeなどで広く一般に公開されてしまう)

ここで、その行為が違法かどうかの判断について裁判所では、得られる利益と失われる利益を比較して決定されるのですが、その際次のポイントが考慮されます。

●撮影の目的

●撮影方法・手段の相当性

●撮影された情報の種類と内容

●その撮影によって実際に受けた不利益の態様や程度など

Q:なるほど。そう言えばGoogleのストリートビューはプライバシー侵害にならないのですか?人の家やクルマが普通に映り込んでいますが。

A:ストリートビューでは、平成24年に福岡で、自宅の洗濯物を撮影され公開されたとしてグーグル日本法人を被告に損害賠償を求めた事案がありましたが、次の様な理由で原告の請求は認められませんでした。

●原告の居室やベランダの様子そのものを撮影対象としていた訳では無い

●公道から周囲全体を撮影する際に原告のベランダが写りこんだに過ぎない

●画像全体に占めるベランダの割合が小さい

この様に、個別具体的・ケースバイケースで判断されます。住宅地付近での空撮を行う際は、カメラの角度を住宅に向けない、住宅に向けてズーム機能を使わない、心配な場合は編集でぼかしを入れるなど、十分な配慮が必要です。


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