• みつば行政書士事務所

新築住宅購入後の雨漏り、改正民法で買主有利に


こんにちは。行政書士の瀬野です。

ユニクロの創業者の柳井さんが、長男と次男を取締役に昇格させたと言う記事を見て、「ああ、これはもう社員の士気が一気に下がり、ついでに株価も下がるのでは・・」と勝手に予測しました(笑

柳井氏はかねてより、「世襲は無い!」とキッパリ宣言していたのに、これはどういうことなのでしょうか。脱創業家を実行するのはかなりの勇気と割り切りが必要なのかも知れませんね。

さて本日は、「新築住宅購入後の雨漏り、改正民法で買主有利に」です。

*改正民法について、身近に関わるものを中心に、不定期に取り上げます。

これまで、売買の目的物(ここでは新築住宅)に隠れた瑕疵(雨漏り不具合等)が見つかった場合でも、買主は売主に対して履行の追完請求(雨漏りの補修を要求)する権利は認められていませんでした(現民法570条)

ほとんどの人にとって、住宅購入は一生に一度の大イベントなのに、購入後に雨漏りなどの不具合が見つかっても「売主さん修理してよ!」とは言えず泣き寝入りし、自分で補修したり売主を訴えたりするのが現民法の取り扱いです。

買主からすると全然納得いかない感じですが、条文では「売主は売買の目的物(新築住宅)を買主に引き渡した時点で債務履行している。以上!」という規定なのです。(瑕疵担保責任では、履行の追完請求に関する条文が規定されていない)

ここで買主サイドとしては、「売主に対して損害賠償請求を行う」、「瑕疵によって契約の目的を達することが出来ないとして売買契約を解除する」、「自分で補修してそのまま住む」のいずれかを選ぶことになります。

しかし、普通に考えると、そもそも”雨漏りしない住宅”を購入するのは大前提であり、売主も、”雨漏りしない住宅を引き渡す事”が当然で、契約内容も同趣旨とすれば、買主には契約通りの住宅を引き渡すように請求する権利があり=履行の追完請求も出来る、と解釈したのが改正民法です。

【改正民法562条】*カッコ内は分かりやすいようにここでの事例を入れています

引き渡された目的物(新築住宅)に、契約不適合(雨漏り)があるときは、買主は売主に対し、目的物の修補(雨漏りの修理)、代替物の引き渡し(雨漏りしない他の新築住宅の引き渡し)、又は不足分の引き渡しによる履行の追完請求をすることが出来る。(562条1項)

買主に帰責事由がある場合(天井に自分でガンガン穴をあけて雨漏りした等)には、履行の追完請求をすることができない。(562条2項)

これは、買主側としては嬉しい改正ですね。むしろこれまで買主に「履行の追完請求」が認められていなかったのが不思議な感じもします。

#不動産 #契約書 #改正民法

Copyright© 2020 みつば行政書士事務所 All Rights Reserved