- みつば行政書士事務所
粉飾決算のリスクと見分け方
こんにちは。行政書士の瀬野です。
空き時間に、お手軽に英語を学習できるツール「HelloTalk」アプリ、ご存知でしょうか。
外国人と直接ショートメッセージをやり取りするもので、面白そうだから試しに使ってみたところ、早速面倒な人にヒットしたのでここに晒します(笑
外:Hi! How was your day going?(今日はどんな感じだった?
私:Busy day, How about you?(忙しかったけど、そちらは?
外:Me too(こっちも
こんな感じで当たり障りのないチャットをしていると、5分後・・・
外:So, where are you live? (ところでさ、どこ住み?
私:I live in Osaka Japan(日本の大阪~
外:Me too(僕も~!
えっ????アナタ外国に住んでいる外国人じゃないの??((((;゚Д゚))))
私:What do you mean? (え?どういう意味?
外:I'm working in Umeda(僕、梅田で働いてるんだ^^
私:・・・・(どう返すか思案中
外:Do you like to go out with me? We can drink.
What do you think? We can be good friends! (一緒に飲みに行こうよ、きっと仲良くなれるよ!
私:・・・・
外:Are you single? How old? Do you like to talk with skype?(君独身?何歳?スカイプで話さない?
私:I can't, because I have to go now, See you next time(ごめんもう行かなきゃ、じゃあまた~
これ以降、このアカウントとはやり取りしていません。何しろ近過ぎるので(笑
こうならない様に、まず最初に居住地を確認してから、当たり障りのないやり取りするのをお勧めします
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さて本日は、「粉飾決算のリスクと見分け方」と題して説明いたします。
対象は中小企業、小規模事業者です。
一般的に、中小企業は大企業と比べて、”粉飾決算の割合が高い”と言われています。
その理由として、以下の様な背景があります。
・(大企業と違い)外部監査を受ける必要が無い
・株主総会等を経由せず、社長や経営一族の一存で決算書を作成出来てしまう
・コンプライアンス意識の欠如
そもそも、何故粉飾をしてしまうのかというと、大体この様な理由が考えられます。
・融資を断られたり、融資元から利率を上げられたら困る
・赤字で外部評価が下がると取引上困る(建設業だと経審の評点が下がる)
・赤字になると社内の士気が下がる
・黒字決算にして株主配当をゲットしたい
・税金を出来るだけ払いたくない(逆粉飾・利益圧縮)
しかし、粉飾を続けていると、その兆候が外部に露見してしまう場合も。
外部から見た分かりやすい粉飾の兆候
・決算書を出し渋り、何度要求しても結局出さない
・決算書提出には応じても、実際に出して来るまでにかなり日数がかかる(二重帳簿を用意するので)
・業態の割に黒字が極端に少ない
・減価償却費が極端に少ない
・黒字決算なのに、決算後すぐに融資を申し込んで来る
取引先・融資先が粉飾決算をしていないかどうか、先方担当者より疑われた場合、ピンポイントで勘定科目をチェックされるかも知れません。
粉飾を疑われやすい勘定科目の例
・売掛金
・棚卸資産(前期と比較して異常に増えている場合、本当に在庫として存在するのか棚卸明細表で確認)
*建設業では「未成工事支出金」です。
・社長貸付金(多すぎると不明瞭な支出が多いと疑われる可能性)
・減価償却費(計上値に差異があり、利益の微調整として利用されているなど)
*これらの勘定科目は金額も大きく、伝票一枚で操作出来、外部の協力も不要なので粉飾に利用されやすい
粉飾を続けるかみんなで改善していくか
赤字だとしても、経営数字を隠さず社内に公表し、社員みんなで問題点を考えその改善について話し合ったりすることで黒字に転換できるケースも多くあります。
最初は大変でも、長い目で見ると社内の情報共有化も進みますし、社長が先頭に立ちリーダーシップを発揮するチャンスとも言えます。そしてここで経営改善計画を作成し提出すると金融機関からの信用度合いも上がります。補助金申請にも有効です。
粉飾を続け、毎年二重帳簿を作成しているとその作成の手間もかかるし、そもそも根本原因が解決しません。小さい会社ほど、経営数値を皆で共有することをお勧めします。
